東京都の世田谷年金事務所長だった男性職員がツイッター上で差別的な発言をしていたことが2019年3月25日、日本年金機構への取材で分かった。
男性は同日付で世田谷年金事務所長から人事部に異動となり、事実上の更迭となった。
本人が「ヘイト発言」認め謝罪
ネット上では3月23日ごろから、男性の過去のツイート内容とされる投稿に注目が集まっていた。アカウントに実名は記されていなかったが、ツイートにURLが含まれていたインスタグラムのアカウント(既に閲覧不可)に名前が記載されていたことなどから、投稿者が「年金事務所長ではないか」という趣旨の指摘が上がっていた。
ネット上に出回っている投稿によると、男性は過去にツイッターで「もともと属国根性の卑怯な食糞民族!」「料理使い回しオーケー」などと特定の国を想定したとみられる発言をつぶやいたり、国会議員らの名前を挙げて「帰化議員」「鬼畜」と批判したりしていたとみられる。
24日11時ごろには、「私の個人的な発言により、傷ついた皆様に深くお詫びいたします。発言を全て削除するとともに今後、二度と不適切な発言を他の方法を含めて行わないことをお約束申し上げます」と謝罪文が投稿されている。その後もアカウントは18時40分ごろに更新され、「ヘイト発言について本日会社に報告しました。(中略)皆様に対してもヘイト発言について深くお詫びするとともに、今後二度と行わないことをお約束申し上げます」などと結ばれている。
日本年金機構人事第1グループ長によると、男性は2010年1月に採用された後、18年7月1日から世田谷年金事務所長を務めていた。これまでの処分歴はないという。担当者は、「事実関係は調査中でございますが、差別的な発言はあってはならないものであり、極めて遺憾です。今後、事案が二度と発生しないよう、再発防止の徹底を図ります。職員の規範意識の向上に努めてまいりたい」と話していた。
(J-CASTニュース編集部 田中美知生)