ラグビー元日本代表のWTB(ウイング・スリークオーター・バックス)として活躍した吉田義人氏の著書『矜持(=きょうじ)』が、話題を呼んでいる。
2年前に出した本
吉田氏は、秋田工-明治大、そして日本代表で活躍した。1989年のスコットランドXV戦(東京・秩父宮)では、相手陣を一気に駆け抜ける圧巻のトライを挙げるなど、歴史的勝利に貢献した。1991年には、イングランドで開催された第2回W杯に出場。ジンバブエ戦では、2トライを挙げるなど日本代表のW杯初勝利に貢献した。
1992年には、ニュージーランドラグビー協会100周年記念試合で、ニュージーランド代表(通称=オールブラックス)と対戦する「世界選抜」に日本人として初選出され、試合でトライを挙げるなど活躍した。
そんな吉田氏が、2017年10月に発刊した書籍が「矜持」(発行=ホーム社、発売=集英社、価格=1600円+税)が今になって、話題を呼んでいる。タイトルの「矜持」は「自分の能力を優れたものとして誇る気持ち。自負。プライド」というものだ。
出版されたのは、約1年半前だが、今年はW杯日本大会開催ということもあり、同書の人気が再燃。吉田氏の半生もちろん、「ラグビーを通していかに自分が成長できたか」などが記されていることが、人気の理由のようだ。
吉田氏は現在、個人事務所を立ち上げ、子どもたちの「ラグビー教室」を主宰、運営しているほか、テレビ解説や番組ゲスト出演、執筆等の文化活動も行っている。今年2月には東京・二子玉川、3月には新宿で「トークショー兼サイン本販売会」を行うなど、ラグビー普及に向け、精力的な毎日を送っている。
2019年3月中旬、都内で行われたイベントに出席した吉田氏は、
「小学校時代は、いわいるガキ大将。その時、友達に誘われ、ラグビーを始めました。当時のあだ名は『ヨッちゃん』。(出身である)秋田の冬は雪深く、鬼ごっこに近い感覚で、田んぼの雪の中を駆け回っていました」
そこから始まった吉田氏のラグビー人生。秋田工で花園出場、明大では1年からレギュラー、4年では主将を務め、大学選手権優勝も勝ち取った。今年、50歳。ひたすらグラウンドを駆け抜けてきた「プライド」が、随所に垣間見られる。
「美人すぎる奥さま」
3月のイベント会場には、吉田氏の妻亜里さんもいた。亜里さんはシンガーソングライターで、現在も旧姓の「大西亜里」として活動している。亜里さんは「美人すぎる奥さま」として、ラガーマンの間では有名。
2人は、共通の知人を通じて出会い、2008年7月に結婚。2009年、現在、小学3年となる息子さん侍人(らいと)くんを出産した。「侍人」という名前は、「さむらい」の「らい」に吉田義人氏の「人」から取ったという。
亜里さんによると、
「(吉田の)代名詞でもある『トライ』をひっくり返して付けました。まぁ、当て字なんですけどね。たまに『待人』(まちびと)と勘違いされたりします(笑)」
そんな侍人くんは、2019年3月23日に横浜市内で行われた「少年7人制ラグビー」でも偉大なる父・義人氏ばりのランニングプレーを披露したという。
亜里さんは、
「今年はW杯の年。吉田も精力的に頑張っています。息子も、お父さんの背中を追いかけるように、ラグビーを頑張っています!」
と、笑顔を見せていた。
(J-CASTニュース編集部 山田大介)