マリナーズのイチロー外野手(45)の現役最後となった試合中継などを日本テレビが途中で打ち切ったことについて、ネット上でファンらから不満の声が相次いでいる。
一方で、日テレはBSでは中継を続けたため、その対応に理解を示す向きも多く、賛否両論になっている。
「news zero」では、会見中継は冒頭1分ほど
8回裏のことだった。2019年3月21日に行われた米メジャー開幕第2戦のアスレチックス戦で、選手交代が告げられ、東京ドームでスタンディングオベーションが起こった。
ライトの守備位置にいたイチロー選手は、帽子を取ってスタンドにあいさつする。チームメイト全員がベンチ前でイチロー選手を迎え、抱擁した菊池雄星投手(27)の目からは大粒の涙が...。
こんな感動的シーンは、試合を中継した日テレの地上波ではなく、最後まで放送を続けた系列のBSだけで流された。それは、同局が予定時間の20時54分で地上波中継を終え、放送を延長しなかったからだ。
さらに、イチロー選手の引退を報じた日テレの深夜の報道番組「news zero」では、引退会見の中継を始めたものの、1分ほどでCMに変わってしまった。イチロー選手が「現役生活に終止符を打ち、引退することと...」と本題に入るところだった。こちらも、会見が23時56分から始まり、番組が同57分の定時で終わったという不運な形だ。
「個別の番組編成の詳細については答えていない」
こうした間の悪い打ち切りについて、放送後は、ツイッター上などで、疑問や批判が相次いだ。
「偉大な功績を残してくれた人なのに、なんか扱いが酷くてビックリ」「イチローを、見ないのか。とあおっておいて...」「そのあとのバラエティ、こんなときに放送する必要ある?」などだ。
一方で、系列のBSでは放送を続けたことについて、日テレの対応に理解する声も多かった。「地上波では限界があるから仕方ない」「結果的に引退試合になったのにブチ切れる方もどうかと」「延長して後の番組の開始が遅れたら今回と同じく批判に晒される」などと書き込まれている。
なぜ放送延長をしなかったのかなどについて、J-CASTニュースが3月22日、日本テレビの広報部に質問したところ、「個別の番組編成の詳細についてはお答えしておりません」とのことだった。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)