人気商品「からあげクン」について、ファミリーマートが新商品発表で事実と異なる指摘をしたとして、ローソンが報道各社に出したリリースで反論している。
この商品は、決してミンチ肉ではないといい、ファミマ側は、「認識不足があり、迷惑をかけた」とJ-CASTニュースの取材に答えた。
ファミマが対抗商品の発表で、「他社はミンチを成形」
からあげクンは、1986年に発売されて人気となり、レジ横のコーナーで気軽に買えるホットスナックとしてローソンの定番商品になっている。様々な味があり、1パックは、税込み216円だ。
一方、ファミリーマートは2019年3月19日、パックに入ったチキン商品「ポケチキ」を5月14日に発売すると、新商品説明会で明らかにした。少し安い税込み200円の値段設定になっており、からあげクンに対抗する商品だと、各メディアが報じている。
ところが、この説明会で、「ローソンのからあげクンとの違いは?」などとメディアから質問を受け、ファミマ側が事実と異なる回答をしたとして、ローソンが19日中にメディア向けに反論のリリースを流した。
それによると、ファミマ側は、質問に対し、「他社はミンチを成形しているが、当社は一枚肉をくりぬいている」といった内容を答えたという。これに対し、リリースでは、「ローソンのからあげクンは決してミンチ肉ではありません」とその内容を否定している。
そして、からあげクンは、国産の鶏むね肉の一枚肉をカットしていると説明した。カットの後で味付けを行い、専用の衣を付けた後、表面だけを揚げて急速に冷凍する。その後、各店舗で揚げて客に提供しているとしている。
じゃあ、あの食感の秘密って?→ローソンの答えは...
ローソンのリリース内容が各メディアに報じられると、ツイッター上やニュースのコメント欄などでは、ファミマ側に疑問や批判が相次いだ。
ファミリーマートの広報部は3月20日、ローソンのリリースにあった質疑応答内容について、「事実です」と取材に認めた。
ミンチとしたことについて、「他社様の商品仕様に対する認識不足があったと思っています」と理由を説明した。なぜ認識不足が生じたのかについては、誤解があると困るので回答を差し控えたいとした。「大変ご迷惑をおかけした認識でおり、先方からの問い合わせには、丁寧にお話をしました」と言っている。
一枚肉を強調したことについては、「ミンチがダメと答えたわけではなく、違いは何かという質問だったからです」と説明した。
ローソンの広報室では、「いくつかのメディアから問い合わせがあったことで、質疑応答のやり取りの内容が分かりました。広報の方に事実関係の確認をすると、『勘違いした』と言っておられました」と取材に今回の経緯を話した。ファミマ側に対し、特に抗議などはしていないという。
からあげクンの独特の食感については、「冷凍前は、揚げ切っていませんので、肉が生の状態でジューシーになります。しかし、細かな製造工程につきましては、企業秘密の部分もありますので、説明を差し控えさせて下さい」としている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)