「毒を盛られたセイキン」に見る、ミームマーケティングの拡大と可能性

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ファン創作の潮流は、公認されるか?

   もちろん、ファンによる創作、ミームや二次創作は、無条件で肯定できるものではありません。

   動画や画像や文章には著作権があります。それをそのまま使った作品をネットに公開したときに、権利者が著作権侵害であると判断した場合は、それに従わなければなりません。二次創作に対する対応の仕方は、コンテンツホルダー次第です。

   実在の人物を扱った創作を公開するときは、人を傷つけるような表現にならないよう気をつけなければなりません。「どこまで二次創作が許されるのか」その線引きは、一律でなく難しいものです。セイキンさんは寛容でしたが、それをそのまま他のYouTuberや芸能人に当てはめることはできないのです。権利者の姿勢を注意深く見守った上で、創作に取り組むべきでしょう。

   作品によっては「二次創作のガイドライン」があらかじめ明文化され、公開されています。初音ミク「東方Project」「けものフレンズ」、バーチャルYouTuberのキズナアイなど、「条件を満たせば自由に二次創作していいよ」と見解を示しているコンテンツが増えてきました。

   筆者は、「毒をもられたセイキン」で起こったことが、これから一般化していくと考えています。目立った創作者だけが創作者ではなくなり、不特定多数の人が創作に参加し、それが全体として話題性や宣伝効果をもたらす。そんな新しい流れを、一緒に見届けてみませんか。

(木村すらいむ)

(※編注:当初記事中で、東海オンエアのとしみつさんを「ジジイさん」と表記しておりました。この名前はとしみつさんが企画で一時的に名乗っていたものであり、ご指摘を受け修正いたしました。たいへん失礼いたしました)


プロフィール
ネットと言葉、スラングとミームが好きなだけの人。ネット文化を解説するサイト「文脈をつなぐ」を運営。1992年・群馬生まれ、茨城在住。

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