人気YouTuberで、ヒカキン(HIKAKIN)さんの兄としても知られるセイキン(SEIKIN)さん。
ツイッターなどのSNSで一時、そんなセイキンさんをネタにした「毒を盛られたセイキン」という一連の動画が話題を呼んだ。一般ユーザー発の流行だったが、ユニークだったのは、セイキンさん自身がこれに乗り、自らもネタにした動画を公開したことだ。
ネット文化解説サイト「文脈をつなぐ」を運営する木村すらいむさんが、この「公認」がもたらした宣伝効果、そしてこれに代表される「ミームマーケティング」について解説する。
「毒を盛られたセイキン」とは
チャンネル登録者300万人を超える人気のYouTuber、セイキン(SEIKIN)さんがアップロードしたある動画が、2019年2月上旬にネットで話題になりました。
200万回以上再生されたその動画の名は、「【公式】毒を盛られたことに気づいたセイキン」。
食べ物を口にした瞬間「ンンッ!?」と驚き声を上げるリアクションシーンを集めた動画で、あたかも「毒に気づいた」かのように見えるというネタ。もちろん、実際には毒は入っていません。
このネタは、2018年12月にあるTwitterユーザーによって作られた切り出し動画によって生まれました。
「【年越しそば】ハンディ蕎麦打ちマシンがスゴすぎたwww」から一部分だけを取り出し、「毒を盛られたように見える」発想を与えたわけです。このツイートは爆発的にリツイートされ、ほかのユーザーも面白がって「毒を盛られた」シリーズの画像や動画を作りました。
その盛り上がりがセイキンさんにも伝わり、驚くべきことに本人がネタに乗っかって公認したため、冒頭の動画が生まれたのです。2月1日にはTwitterのトレンド入りを果たし、「毒を盛られたことに気づいたのでトレンド入りできました」とコメントしています。
ちなみに、公式には取り上げられていませんが、「狙撃されるセイキン」や「セイキンのサムネ全部同じ顔してる説」など、セイキンさんに関するネタは豊富です。