アスレチックス中継ぎ陣は150キロ超を連発
1軍が25人の選手で構成されるMLBでは通常、投手の登録人数は12人から14人で、20年シーズンから13人までに限定される見込み。この限定された投手陣でポストシーズンを見据えつつ162試合を戦い抜かなければならない。そこで苦肉の策として出たアイデアが「ブルペンデー」だ。より負担のかかる先発陣を休ませるため、中継ぎ陣だけで試合に臨むシステムがMLBで流行りつつある。
中継ぎとはいえ、MLBには150キロを超える速球を投げる選手がゴロゴロいる。それゆえに成立するシステムで、日本球界に適したものかは疑問が残るところ。マリナーズとの開幕戦を控えて来日中のアスレチックスは17日に「ブルペンデー」で日ハム戦に臨んだ。8人の投手がマウンドに上がり、150キロ超を連発する投手が多く見られ、日ハム打線に許したのはわずか1点だけ。チームは5-1で完勝した。
マリナーズ戦を視察したという他球団の関係者は「ブルペンデー」の導入に「日本では少し早いと思う」とした上で次のように続けた。
「いくら先発を休ませるためとはいえ、中継ぎだけに試合を任せるという球団は出てこないと思います。リスクが大きすぎる。中継ぎが総崩れしたら以降の試合に大きく響くし、投手陣のメドが立たなくなってしまう。メジャーリーガーと日本人投手の力の差はまだ大きいので、このシステムが定着するには時間がかかるでしょう」