日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)が退任する見通しであることを2019年3月18日、新聞各紙が伝えた。報道によると、2020年東京五輪・パラリンピック招致を巡る不正疑惑で、フランス司法当局から贈賄容疑で捜査を受けている竹田会長は、東京五輪への影響を考慮し19日のJOC理事会で退任を表明する見通し。後任候補として柔道五輪金メダリストの山下泰裕氏(61)が有力視されている。
これまで不正疑惑に関して一貫して否定してきた竹田会長だが、東京五輪へのイメージを懸念する周囲からの声に抗うことが出来なかった模様。6月の任期満了まで職務を全うするかは不明だが、JOC会長として20年東京五輪に出席することはなさそうだ。後継者として山下氏の就任が順当との見方が多数を占めるなか、関係者の間で大相撲の元貴乃花親方(46)の政界進出の「噂」が再燃している。
今年2月には山下氏と遠藤元五輪担当相と会食報道も
昨年10月に日本相撲協会を退職して以来、元貴乃花親方がメディアに露出するたびに取り沙汰される政界進出話。元貴乃花親方は「100%以上ない」と、これまで一貫して政界進出を否定し続けているが、退職直後の自民党・馳浩元文科相との会談や、昨年12月に国会・衆議院第一議員会館で開催された超党派の議員連盟によるフォーラムに一般の聴講者として参加したことが、たびたびメディアを賑わせた。
今年3月には一部写真週刊誌が、元貴乃花親方と山下氏の会食を報じ、またも政界進出の話題が再燃。報道によると、2月末に都内飲食店で元貴乃花親方、山下氏、自民党衆院議員の遠藤利明・元五輪担当相(69)が会食の席についたという。そして今回の山下氏のJOC次期会長筆頭の報道だ。関係者の間では、山下氏がJOC会長に就任した暁には、「元貴乃花親方の今夏の参院選出馬もあるのでは」との声が上がっている。
現在のところ、五輪招致を巡る不正疑惑は解明されていないが、JOC会長が贈賄容疑で捜査を受けていることで、東京五輪のイメージの悪化を不安視する関係者も。五輪は世界中の注目が集まるスポーツの祭典であり、インバウンド効果も見込まれ、日本の文化をアピールする絶好の機会でもある。
過去には橋下氏が「2万%あり得ない」で立候補
アマチュアスポーツ関係者は「このままでは悪いイメージを払しょくできないままオリンピックを迎えることになる。貴乃花親方が何らかの形でオリンピックに関わって、世界中に発信していただければイメージの回復につながる。期待している関係者は多いですよ」とイメージ回復の立役者として元貴乃花親方に期待を寄せる。
元貴乃花親方は後進の指導に当たる一方で、様々なイベントに引っ張りだこでメディアの露出度も依然として高い。その人気の高さから政界関係者からのラブコールは多いと見られるが、一貫して政界進出は「100%以上ない」と言い切る元貴乃花親方。過去には「2万%あり得ない」と出馬を否定しながらも大阪府知事選に立候補した橋下徹氏の例もあるだけに、今後も元貴乃花親方の言動から目が離せない。