自己破産者をマップ上で一覧化したサイト「破産者マップ」が、SNS上で物議を呼んでいる。
個人情報保護の観点から批判が相次ぎ、弁護士は「プライバシー権侵害として、損害賠償の対象となる可能性は十分にある」と指摘する。
230万アクセスを記録
「破産者マップ」は官報に掲載された情報をもとに、過去に破産した人物の住所をグーグルマップ上で一覧化するサイトだ。地図のピンをクリックすると、名前、住所、官報公開日などが確認できる。
インターネット版の官報は直近30日分が無料公開され、それ以前は有料で閲覧できる。規約では「(ネット版は)官報を基に国立印刷局が編集・作成したものであり、その範囲内において著作権が発生する余地があると考えられます」とある。
同サイトの運営者を名乗るツイッターアカウントによれば、マップの情報は紙版から得ている。サイト運営は複数人が関わり、1時間あたり230万アクセスを記録した日もあったという。
削除要請にも応じているが、対象者の氏名、生年月日、住所、電話番号、破産理由、破産後の生活などを伝えるほか、本人確認書類の提出も義務づける。先のアカウントの2019年3月18日の投稿では、これまで800人の削除要請に応じたと明かす。