「浴場内にてくしゃみが出るのは、週末に浮かべているアヒルが原因ではないか」――。利用客から寄せられたこんな指摘を1か月かけて「検証」し、結果を公表した松任海浜(まっとうかいひん)温泉(石川県白山市)の掲示がインターネット上で話題を集めた。
「アヒル」というのは湯船に浮かべるおもちゃのことだが、一体なぜ「くしゃみ」と結びつけられたのか。一見根も葉もなさそうな指摘をなぜ真剣に調査したのか。「風評被害にもつながりかねません」。J-CASTニュースが同温泉を取材すると、長らく「くしゃみ」に悪戦苦闘していることを明かした。
「二月はアヒルを浮かべずに、くしゃみが出る人が減るか検証しました」
松任海浜温泉の掲示は2019年3月1日、ツイッターに投稿された。「いつもご利用いただいているお客様へ 平素より、松任海浜温泉をご利用いただき誠にありがとうございます」のあいさつの後に、
「一部のお客様より、『浴場内にてくしゃみが出るのは、週末に浮かべているアヒルが原因ではないか』とのお声をいただいておりました」
と切り出している。続けて、
「当施設において、二月はアヒルを浮かべずに、くしゃみが出る人が減るか検証しました結果、くしゃみは減りませんでした」
と検証結果を報告。さらには
「引き続き、くしゃみの原因を調査するため、バイブラジェットの空気を止め、水流のみにし、くしゃみの出る人が減るか調査致します」
としている。
温泉で何が起きているのか。松任海浜温泉の担当者は12日のJ-CASTニュースの取材に、「私どもは5年前からこの温泉の運営管理を手がけていますが、それ以前から『くしゃみが出る』と言われていたようです。ネットで検索していただくと分かると思います」と話す。