日本年金機構が制作したウェブページをめぐり、批判が噴出している。
新社会人向けに「(年金受給額が)ガチヤバイ!?リアルガチでやばいかも!?」などと軽い調子でページを宣伝していた。
「年金の減額事案にそこまで他人事か」
年金の加入状況などを確認できるサービス「ねんきんネット」を新社会人にPRするため、ページが2019年3月14日に公開された。
ページの上部に「ガチヤバイ!?リアルガチでやばいかも!? 新社会人のみなさまへ 受け取る年金少なくなってない!?ねんきんネットで確認だ」とキャッチコピーが踊り、PR動画や利用者の声が掲載されている。
3月14日に公式ツイッターでも宣伝され、「将来いくら年金がもらえるか興味ないかい?」とのセリフがついたビジネスマンのイラストとともに前述のコピーが引用された。
とはいえ近年、「消えた年金」問題をはじめ、約598億円の支給漏れや約125万件の個人情報流出など、年金をめぐる不祥事が相次いでいる。18年10月には、計6億3000万円の不必要な手数料を支払っていたことがわかり、会計検査院が日本年金機構に改善を求めていた。
そうした"年金不信"も相まって、ツイッターでは
「日本年金機構は、年金の減額事案にそこまで他人事か」
「少ない収入で納めている身としては『ガチヤバイ!? リアルガチでやばいかも!?』のコピーは不快です」
と不満が多数書き込まれた。
批判を受けてか、ウェブページとツイッターの投稿は15日昼までに削除された。J-CASTニュース編集部では現在、日本年金機構広報室に取材を申し込んでいる。回答があり次第、追記する。
(15日20時追記)日本年金機構広報室は取材に対し、「誤解を与える表現を用いたことはお詫び申し上げたい」と謝罪。
問題となったコピーは、コンペで委託を決めた業者が提案し、機構が採用したという。委託費は、事前の調査・分析などを含め全体で3000万円だった。