阪神・藤浪晋太郎投手(24)が2019年3月12日にナゴヤドームで行われた中日戦に先発し、4回を投げて4四死球の乱調ぶりを露呈した。試合後、矢野燿大監督(50)と話し合った結果、2軍行きが決定。期限は設けられず無期限の降格となり、2013年の入団から続いていた開幕ローテーション入りは絶望的で、今シーズンは中継ぎ、抑えにまわる可能性が出てきた。
春季キャンプから迷走を続ける右腕は12日の登板でも結果を残すことが出来なかった。4回を無安打1失点に抑えながらも相変わらずの制球難で4四死球。この日の乱調は四死球に止まらず、2つの暴投とけん制球でも大暴投を。これまで温かい目で見守ってきた指揮官もついに限界に達したのか、試合後、藤浪に2軍行きを通告した。
左打者で固めた「無言の抗議」
右打者への制球難に苦しむ藤浪に対して、他球団はオープン戦で左打者をずらり並べる露骨な打線を組んできた。藤浪の右打者への危険球を恐れるあまりの「藤浪シフト」で、中日もまた12日の試合では、左打者のみでスタメンを固めた。対戦球団による「無言の抗議」にようやく阪神サイドが2軍降格という措置で応えた形だが、野球関係者の話によると、実際のところは早い段階で複数の球団から阪神に「警告」があったという。
野球関係者は「オープン戦で阪神と対戦した球団のコーチらが阪神のスタッフに苦情を入れていたようです。『あんなに危ないピッチャーをいつまで使うつもりなのか。藤浪を登板させるようなら、うちのチームは絶対に右打者を打席に立たせない』と阪神のスタッフに言ったコーチもいたようです。さすがにあれだけ露骨に左打者を並べられたら阪神も考えざるを得なかったのでしょう」と話した。