厚労省「育児用ミルクを使う支援も必要」
消費者庁食品表示企画課は3月13日、J-CASTニュースの取材に、表示の規定は世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)が運営する国際食品規格委員会の規格に準じていると説明する。
WHOとFAOが07年に公表したガイドラインでは、「最適な乳児の成長、発達及び健康を達成するためには、誕生後6ヶ月間は母乳のみで育てることが好ましい」としている。
一方、厚労省が改訂を進める「授乳・離乳の支援ガイド」案では、育児環境の変化や最新の科学的知見を踏まえて、
「授乳の支援に当たっては母乳だけにこだわらず、必要に応じて育児用ミルクを使う支援も必要である」
「母子の健康等の理由から育児用ミルクを選択する場合は、その決定を尊重するとともに母親の心の状態等に十分に配慮し、母親に安心感を与えるような支援が必要である」
と提言。
さらに、
「完全母乳栄養児と混合栄養児との間に肥満発症に差があるとするエビデンスはなく、育児用ミルクを少しでも与えると肥満になるといった表現で誤解を与えないように配慮する。また、6か月間の母乳栄養は、小児期のアレルギー疾患の発症に対する予防効果はない」
と乳児用ミルクをめぐる誤った情報を否定した。
(J-CASTニュース編集部 谷本陵)