2019年3月10日放送の「R-1ぐらんぷり」(フジテレビ系)の放送について、「観客の悲鳴がうるさい」との視聴者からの声が多数ネット上に上がっている。
放送開始直後、1番手として登場した「チョコレートプラネット」の松尾駿さん(36)は十八番とするIKKOさんのモノマネで登場。いつも通りのクオリティーでIKKOさんのモノマネをしつつ、一休さんの逸話を元にしたコントを披露したが、湧き上がる笑い声の中に、明らかにキーが高すぎる悲鳴のような声がわずかながら混ざっていた。
「悲鳴で面白さ半減」
5番目に登場した、おいでやす小田さん(40)は、豪邸で暮らすお金持ちが抱える苦悩をコミカルに描いたコントを披露。「モデルの嫁が作る朝食がスムージーばかりで嫌や!」など、お金持ちにありそうなシチュエーションを体をのけぞらせながら表現したが、小田さんが体をのけぞらせる度に、観客席からは「アヒャヒャヒャ!」といった悲鳴にも似た笑い声が噴出。松尾さんの時よりもはっきりと聞こえるようになった雑音に対し、ネット上には視聴者からの「悲鳴上げる客ってなんなんやろ、、本当にお笑いが好きで笑いの見方とか分かっとるんかな」といった苦言が目立つようになった。
そして、雑音の大きさが頂点に達したのが、予選の最後となる12番目に登場した岡野陽一さん(37)の時。岡野さんは鶏肉のかけらを風船の浮力によって宙に浮かせるというシュールなネタを披露して観客の大爆笑をかっさらったが、ネタ中には「鶏肉をもう1度大空に飛ばしてやるんだ」「(肉が)『飛びてえ飛びてえ』言ってるぞ!」などのセリフがあるなどややサイコなテイストだったためか、笑い声の中には「ヒャー!」「ヒェー!」など、多数の悲鳴が含まれていた。
このため、視聴者からは、「岡野さんのネタ面白かったのに悲鳴で面白さ半減した感じがして少し残念でした...」といった苦言が続々。また、予選終了後にCMに入った20時32分には、歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさん(26)がツイッターで、「お笑い番組で悲鳴ださないでほしいなあ」と、R-1を指しているとみられるツイートを行い、「俺もそう思ってググったら、みんなそうみたい」などの声が寄せられる事態となった。
観客席から「アヒャヒャヒャ!」
そして、決勝では「だーりんず」の松本りんすさん(41)が登場した際に、やはり、悲鳴が多数入り混じる結果となった。松本さんのカツラがずれるたびに、観客席からはやはり、「アヒャヒャヒャ!」といった悲鳴のような笑い声が噴出。このため、視聴者からは、「笑うより、悲鳴や感嘆をあげてる。一体なんの大会なんだか」といった苦言が相次いだ。
また、放送終了後にはお笑い芸人たちからも苦言が飛び出した。番組放送終了後の21時台、お笑い芸人のキートンさんは、「やっぱり、賞レースでのテレビ観覧客の過剰な反応は邪魔ですな。おもしろい時に笑うだけでいい。全員おもしろいネタをやったんだからさ」と、スタジオ内の観客を批判。なお、キートンさんは1月29日、自身が今回のR-1の3回戦で落選したことについて、「私は意図的に落とされたと思っている」などとツイートし、物議を醸していた。
また、同じく21時台には、ダウンダウンの松本人志さん(55)がツイッターで、「R-1の客。。。」とボソリ。悲鳴に苦言を呈したとみられるツイートには、「作りモノ感というか違和感というか・・・。やはり松本さんも気になりましたか。。。」といった声が続々と寄せられた。
スタジオで出してよいのは笑い声であり、悲鳴ではない。今回のR-1は観客のマナーも番組の構成要素の内の1つであることをまざまざと見せつける結果となったのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)