「まだ問題は解決していなかったのか」 バルセロナに届いた福島からの手紙【震災8年 海外とつながる(1)】

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ありのままを海外で知ってもらう大切さ

   今年2月初旬、横山さんはバルセロナを再訪してつのださんと再会する傍ら、現地在住者を対象に講演会を開いた。参加者の中にはスペイン人僧侶もいた。「祈りの手紙」や震災後の福島の暮らしについて話すと、訪れた日本人からは、被災した人の「生の声」を聞く機会がない、一方で欧州メディアは震災直後の福島の映像を今も流しており、「本当は今、どうなっているか」を知りたいとの意見が出た。スペイン人女性は、福島に住む主婦たちの生活を気遣っていた。

「福島のリアルな日常が、スペインでは伝わっていない」

   こう感じた横山さんは、「祈りの手紙」を通して、ありのままを海外で知ってもらう大切さを再認識した。

   一方、つのださんは「海外に長く滞在していると、日本への愛情が高まります」と話す。半面、日本に住む人たちには「もっと被災地の現状を理解し、人々の声に耳を傾けてほしい」と願う。

   きょう3月11日、地震発生の14時46分に合わせて、バルセロナでは在留邦人らが浜辺に集まってキャンドルに火をともし、黙とうする。現地は朝6時46分。つのださんをはじめ「KOREKARA JAPON」のメンバーも参加する。

   遠くスペインから、鎮魂の祈りがささげられる。(この連載は随時掲載します)

(J-CASTニュース編集部 荻 仁)

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