「会社としては絶対にあってはならない」
奈良交通の総務人事部担当は3月7日、J-CASTニュースの取材に、当日の状況について「沿線の学校で説明会が行われる日だったため、弊社としても利用されるお客様が多くなると見込んで臨時バスで対応しました。ですが、想定以上のお客様が利用され、運転士は早く次のバスが着くようにと携帯電話で業務連絡を入れました」と明かす。
同社では観光用バスなどには業務用の無線機が備わっているが、「路線バスにはありません」という。再発防止に向け「運転士への指導の徹底が第一ではありますが、ハード面でも対応を検討したいと思っております」としている。
携帯電話の使用は利用者を思ってのことだったのではないか。担当者は「そういう思いはあったと思います。しかし、(運行中の使用禁止は)規則で定めていることであり、会社としては絶対にあってはならないことです。発車前に業務連絡するなどの方法もありました」として、粛々と対応していく考えを示している。
なお、行政処分は所轄の平城営業所に下されたもので、同営業所のバスが一時的に使用できなくなる。担当者は「他の営業所と車両のやりくりをし、ダイヤの乱れがないように、お客様にご迷惑がかからないよう運行していきます」と話していた。