「ウソばっか」「答えろよ!」と子ども足蹴に ツイッター動画拡散きっかけに母親逮捕

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   母親らしき女性がうずくまる男児を何度も蹴る様子の動画がツイッター上に投稿され、「児童虐待ではないか」と騒ぎになっている。

   各地の警察などには通報が相次いだといい、その結果、福岡県春日市在住の無職の母親(39)が暴行の疑いで県警に逮捕される事態になった。

  • 次男を蹴る母親の動画がツイッターで拡散
    次男を蹴る母親の動画がツイッターで拡散
  • 次男を蹴る母親の動画がツイッターで拡散

別の男児が撮影?「やばい、虐待、虐待...」

   「なんで同じことするんだよ! もう2度としませんって言ったろうが!」。仁王立ちした母親は、反対を向いて横になった幼稚園年長児の次男(6)の前にずっと立っていたが、こう声を上げると、いきなり右足で次男の背中を蹴り上げた。

   すると、別の男児の声で、「やばい、虐待、虐待...」とつぶやく声が聞こえる。この動画は、開いた部屋のドアの外側からスマートフォンで撮られたらしい。

   母親は、「なんで守んないんだよ!」と蹴り続け、踏みつける。次男は、痛がって泣き叫ぶが、母親の怒りは収まらない。

「なんでか、答えろよ!」
「ウソばっかつきやがって!」

   何度も蹴られて痛がる次男に、「私の心の方が痛いわ!」と叫び、次男は、逃げるようにドアの方へ這って行くところで2分強の動画が終わっている。

   この動画は、あるツイッターアカウントで2019年3月8日未明に「虐待」のタイトルで投稿された。最近、親の暴力による死亡事件が何度も報じられていることもあって、大きな反響を呼び、同日昼過ぎ時点で1万件以上もリツイートされ、動画は60万回以上も再生された。その後、動画のツイートは削除されている。

   当初は、アカウントのプロフィール画像などから、熊本県内の家庭ではないかと憶測が流れた。

暴行受けた次男はすでに保護

   その結果、熊本県警や県内の児童相談所に通報が相次ぎ、県警などが確認の対応に追われた。

   県警の生活安全企画課にJ-CASTニュースが取材したところ、動画については把握しているとし、他県警が捜査していることを明かした。

   その後、福岡県警の春日署が3月8日夕になって、この母親を暴行の疑いで逮捕したと報道発表した。

   発表によると、母親は5日昼ごろ、自宅で次男の背中や腹などを複数回足蹴りにするなどの暴行を加えた疑いが持たれている。春日署に取材したところ、母親は、容疑を認めており、「次男がウソをついたのにイライラしていた」と供述したという。父親はこのとき、仕事で家を不在にしていた。

   きっかけは、他県警から通報を受け、福岡県警の生活安全部が春日署に捜査を指示したことだった。

   この母親は、18年4月も、次男を怒鳴り散らしたり、中学1年の長男(13)につかみかかる暴行をしたりして、春日署が県の福岡児童相談所に書面で通告していた。このときは、兄弟げんかが原因だったという。

   福岡児童相談所は8日、春日署が暴行を受けた次男を連れてきて、次男を保護していることを取材に明らかにした。過去に通告などを受けたのは、18年の1回だけだとしている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

姉妹サイト