ほぼ「半壊状態」の軽トラックが、公道を走っていた――。2019年3月6日、ツイッターに投稿された1本の動画が、インターネット上で波紋を広げている。
動画の軽トラは、運転席部分がいびつに歪んでいる。とくに助手席側の損傷が酷く、ドアが外れかけ、外側に大きく飛び出している。こうしたボロボロの状態のまま、走行を続けていたのだ。
「助手席乗ってたら...」
投稿者によれば、この動画は愛知県豊川市で5日に撮影された。職場の同僚から送られてきたものを、投稿者が代わりにツイッターへアップしたという。
動画は約7秒。軽トラからは「ガタガタガタガタ...」という異音も聞こえる。車体は助手席側を中心に大きく破損しているが、荷台部分は本来の姿のままだ。こうした状態からは、何かに激しく衝突した直後のようにも思える。
この軽トラについて、投稿者は「これでも走るんだ」と驚きを露わに。続くツイートでは、その後の状況について、
「足回り死んでたらしく、この後曲がりきれず畑に突っ込んでったみたいです...」
とも伝えていた。
この動画について、ネット上では「マジで危ない」「こんなんで走っちゃダメだ」などと危険性を指摘する書き込みが続出。なかには、車体の損傷の激しさからか、「助手席乗ってたら死んでるなこれ」といった感想を漏らすユーザーも出ていた。
車両火災の危険も
見るからに危険な状況ではあるが、プロの目から見るとどうなのか。J-CASTニュースが7日、車の整備やレッカーサービスを行う都内の専門業者に取材した。
まず、担当者に動画を見てもらうと、「100%道交法違反ですね」とバッサリ。その上で、
「破損の状況から、ウインカー、ヘッドライトも付かないでしょう。ドアも外れかかっているので、車検時とは車幅も違いますよね。もう、確実に法律違反の状態だと言えますね」
と説明。「当たり前ですが、絶対にレッカー車を手配しなくてはいけないケースです」とも続けた。
さらに担当者は、二次災害の可能性も高いと指摘。「ドアが外れて飛んで行って、後続車などに当たる危険もあります」とした上で、
「これ、タイヤもパンクしていますよね。このまま走っていると、火が付くことも考えられます。車両火災を引き起こす危険もありえます。非常に危険な状態です」
とも訴えていた。