清宮幸太郎を襲った「有鉤骨の骨折」 強打者に頻発、原辰徳も現役時代に苦しむ

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   右手有鉤(ゆうこう)骨を骨折した日本ハムの清宮幸太郎内野手(19)が2019年3月5日、手術を受けることが決まった。スポーツ各紙が報じたもので、清宮は同日中に手術を受けるという。

   清宮は、3月3日に札幌ドームで行われたDeNAとのオープン戦でファウルをした際に右手首に違和感を覚えて途中交代し、検査のため緊急帰京。都内の病院で精密検査を受け、右手有鉤(ゆうこう)骨の骨折と診断された。手術を受けることで開幕1軍の可能性は消滅し、復帰は早くても6月になる見込みだ。

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「事実上、バッター原辰徳は、この骨折の時に終わりました」

   有鉤骨の骨折は強打者によく見られるケガで、かつては巨人の原辰徳監督、中田翔(日本ハム)、松田宣浩(ソフトバンク)らが同じく有鉤骨を骨折している。一般的にスイングが泳いだ時に有鉤骨になんらかの圧力がかかって骨折する場合が多く、清宮のケースはスイングが泳ぎファールをした際に骨折したとみられる。

   骨折箇所の程度にもよるが、手術を受けた場合、リハビリを含め完治まで2カ月から3カ月かかるといわれる。ただ、完治しても負傷箇所の痛みが再発する可能性もあり、打者にとっては致命的なものになりかねない。事実、原監督は負傷後、手首の違和感が消えることがなく、「事実上、バッター原辰徳は、この骨折の時に終わりました」と後に語っている。

   清宮は常にケガがつきまとい、ネットでは「ケガのデパート」と揶揄されるほど。ルーキーイヤーの2018年1月の新人合同自主トレでは、右手母指基節骨骨挫傷を負い、バットが振れない事態に。開幕直前の3月には、限局性腹膜炎を発症して緊急入院。開幕1軍入りが見送られ、首脳陣を大いに失望させた。

多すぎるケガに2017年ドラフトで清宮を見送る球団も

   清宮は学生時代からケガが多い選手だった。投手を務めていた小学生時代には右肩を痛めており、中学2年生時には腰を疲労骨折している。高校1年の夏の甲子園では、左手親指を骨折。その直後には左膝を痛め、高校2年時には右肩痛が再発している。2017年のドラフトでは7球団が清宮を1位に指名したものの、プロになるにはケガが多すぎるとの理由で1位指名を見送った球団もあったという。

   中学生時代から清宮の試合を観ていたという野球関係者は「清宮は丈夫そうな外見に反してとにかくケガが多い。高校時代は肩や膝などの関節が、強い筋力に対応しきれないという印象があり、筋力に反して骨が弱いという印象だった。素質は十分にプロで通用するが、プロのスカウトが不安視していたのはケガの多さ。日本ハムは選手育成に定評があるが、これだけケガが多いと...」と半ばあきれるように話す。

   右手首は昨オフに痛めた古傷で、年末まで打撃練習を回避していた。不安視された古傷が「再発」した形となった今回の骨折。これにより初のメンバー入りを果たした侍ジャパンの強化試合(3月9日、10日=メキシコ戦)の出場辞退を余儀なくされた。開幕1軍を逃した昨シーズンの限局性腹膜炎に続いて今度は有鉤骨の骨折によって、またしてもステージアップの機会を逸した清宮。今シーズンは途中参戦が濃厚となるが、ケガにまつわる不安は尽きることがなさそうだ。

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