銀行か、ITか、鉄道か。QRか、ICか。 キャッシュレス陣取り合戦の勢力図

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初期費用に強みのQR、弱点は...?

   クレジットカードの不正使用や、利用殺到によるシステム障害、10日間での早期終了など、良くも悪くも話題を振りまいたPayPay。第2弾は、還元率20%と変わらないが、1回の還元額を1000円相当、期間中総額も5万円相当までと上限を設け、幅広い利用を促す。

   QR決済の利点は、加盟店側の初期費用があまりかからないことだ。利用者がスマホで店頭のQRコードを読み取る形式の場合、店舗側が読み取り端末を導入しなくても済む。事業者に決済手数料を支払う必要はあるが、LINE PayやPayPayのように、期間限定で無料にしているところもある。事業者にとっては加盟店が多ければ多いほど、決済データが数多く集まり、新規ビジネスの創出にいかすこともできる。

   弱点もある。利用者が支払いの際にいちいちアプリを立ち上げるなどの操作が必要な点だ。その点、非接触型ICカードであるJRの「Suica」、私鉄の「PASMO」、イオングループの「WAON」、セブン&アイグループの「nanaco」、NTTドコモの「iD」などと比べると、使い勝手は劣る。これらは読み取り端末にかざすだけでよい。

   乱立するサービス競争から抜け出すのはどの陣営か、注目が集まる。

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