銀行か、ITか、鉄道か。QRか、ICか。 キャッシュレス陣取り合戦の勢力図

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   スマートフォン(スマホ)を使ったQRコード決済サービスの「陣取り合戦」が過熱してきた。

   みずほフィナンシャルグループ(FG)は2019年2月20日、QRコードの新サービス「J-Coin Pay」を3月1日に始めると発表。先行するIT勢はソフトバンク・ヤフー系の「PayPay」が「第2弾100億円キャンペーン」を2月12日から始めるなど、利用者獲得に躍起だ。JR東日本の「Suica」など、端末にかざすだけで決済できる「非接触IC」を含め、キャッシュレスの覇者はどのサービスになるのか、目が離せない。

  • キャッシュ戦争の覇者は(イメージ)
    キャッシュ戦争の覇者は(イメージ)
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中国ペイ勢とも提携のJ-Coin Pay

   「J-Coin Pay」はメガバンク初のQR決済サービス。地方銀行など約60行も参加を決めており、顧客基盤は5600万人に上る。

   スマホにアプリをダウンロードし、銀行口座から1円=1Jコインでチャージして使う。店頭のQRコードをスマホで読み込んで決済する。利用者同士なら手数料なしで送金する機能もある。

   中国でQR決済を手がける「支付宝(アリペイ)」や「中国銀聯(ユニオンペイ)」とも連携。J-Coin Pay加盟店で両社も使えるようにして、訪日外国人客の需要を取り込む。

   数年以内に加盟店30万店以上と利用者650万人以上への普及を目指す。ファミリーマート、ビックカメラ、すかいらーく、JR東日本、ジャパンタクシーなど、幅広い企業が導入を検討している。加盟店が支払う手数料は、通常決済額の3~5%程度とされるクレジットカード各社を下回る水準に設定する。銀行は後発だが、銀行口座直結という安心感・信頼感を武器に、シェアを高めたい考えだ。

   先行するのはIT勢だ。「楽天ペイ」、「LINE Pay」、NTTドコモ系の「d払い」、独立系の「Origami Pay」などに加え、2018年秋にサービスを開始したPayPayは12月、買い物額の2割を総額100億円還元するキャンペーンを実施し、一気に知名度を高めた。

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