中学生男子は、なぜ「強豪校の部活」より「ジム通い」を選んだか その決断に相次いだ共感

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識者「部活動はあくまでも選択肢の一つ」

   女性の長男が通っているのは、全国でフィットネスクラブなどを展開する「ルネサンス」(東京都墨田区)のジム。同社のパブリックリレーション部によると、中学生会員のある店舗数は、19年1月時点では86クラブで、14年4月時点と比べて6クラブ増えた。会員数は公表していないが、14年4月時点に比べ、19年1月時点で中学生会員数は1.08倍に。中学生の入会理由は「ダイエットやスポーツのため」という回答が多い。

   同部の担当者は「子どもの運動機会の減少に伴う運動離れに対するアプローチとして導入しており、部活動からのスイッチング自体を図ろうとは考えていません」と前置きしつつも、今回の女性ライターのつぶやきについては

「成長期を迎えている中学生ということを考えると、知識を有するトレーナーがいるジムで、正しい運動を行っていいただくことは重要だと考えており、当社がその受け入れを行うことはできる」

などと見方を示した。

   部活動問題に詳しい識者は、こうした動きをどう見ているか。名古屋大学大学院教育発達科学研究科の内田良准教授は25日、J-CASTニュース編集部の取材に、「部活から離脱するのは当然、自由なことだし、それ以外の活動をしてもいい。自由な選択肢として認められるべきであって、今回はそれを象徴する事案だと思う」と話していた。

   「部活動はあくまでも選択肢の一つ」と語る内田さん。「当然ながら部活はやらなくていいし、学外の民間のクラブチームで育つことだって十分ありうる」としていた。

   少しやっかいなのが、部活動が入試と関連する側面だ。内田さんは「部活動で全国大会に行ったみたいなところが調査書に書かれることもあって、そういった意味でも部活動は学校や入試から切り離すべきと思っている」と部活をめぐる問題点にも言及。「部活であれ民間のクラブチームであれ、選択肢の一つとして子どもや保護者が選べるような仕組み作りにしていくべき」と求めていた。

(J-CASTニュース編集部 田中美知生)

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