小池氏の「頭が痛い」ポイントは...?
こうした争いの背景には2020年の東京五輪直前に実施される次期都知事選をにらんだ各党・会派の思惑がある。小池知事と都議会自民は知事選での小池氏による「ブラックボックス」攻撃、都議選での都民ファーストの躍進と自民の激減により、自民には恨みのマグマがたまっている。小池知事は都議会自民との関係修復も模索するが、容易ではない。 一方、都民ファーストは過半数に届かないうえ、新人議員が多く、議会での力を数の分ほどは発揮できていないし、小池知事と袂を分かつ離党者も出た。2017年秋の総選挙では小池氏が希望の党を立ち上げて躍進かと思われたが、一部民主党(当時)議員への「排除発言」などを経て失速した。希望と縁を切った小池知事の政治的影響力も一気に減退した。
都民ファーストだけで議会運営はままならないので、頼みは公明だが、今回の議会運営のごたごたで、都民ファーストに公明が怒り心頭なのは、小池知事には頭の痛いところだろう。
今春の統一地方選、夏の参院選などでの各党派の消長も絡んで、駆け引きが続く。築地問題は、その前哨戦というところだろう。