「休養」でどこまで回復する?
肩の炎症の治療法は多数存在するものの、最も効果的なものは「肩の休養」だといわれている。投手の負傷として肩と並行して多く見られるのが肘の故障だ。肘を負傷した場合、靭帯損傷、断裂など伴うため手術を受けるケースがほとんど。MLBエンゼルスの大谷翔平投手(24)やカブスのダルビッシュ有(32)らも肘を痛めてメスを入れている。
肩の炎症の場合、肘の負傷と異なり、ある一定の期間を休養に充てれば回復する見込みは高く、プロ野球の投手でも復活したケースは多くみられる。下窪氏は大学時代、野手に転向したが、インナーマッスルを鍛えたことで右肩にある程度の回復がみられたという。結局は投手として復帰することはなかったものの、高校時代、最速140キロ前半だった球速は、147キロまでに上がったという。
今回の松坂のケースは軽症でないことは確かだろう。当初、5月の復帰が見込まれていたが、6月にずれ込むとの予測も。プロ野球の投手にとって職業病ともいわれる「肩の故障」は単なる炎症ではなく、プロ野球生命を大きく左右させる脅威でもある。