自衛隊滋賀地方協力本部と人気アニメがコラボした自衛官募集ポスターが、「下着を見せているのでは」と批判が殺到した問題。2019年2月28日に京都新聞が報じ、ネット上ではポスターの描写をめぐって議論が巻き起こっている。
女性キャラが身に着けているスカート下から、下着のようなものが見えるデザインが「セクハラだ」などと問題視されたというが、ネット上の意見に耳を傾けると......。
「着用しているのはズボン」と国会議員からも異論
今回のポスターは、アニメ「ストライクウィッチーズ」などを含めた一連のシリーズとコラボして実現。魔力を持った少女たちが空を飛びながら、突然現れた敵と戦っていくあらすじだ。自衛官募集ポスターには3人のキャラクターがあしらわれているが、登場人物が黒い下着のようにみえる衣類を身に着けている。
アニメの設定では、登場人物が身に着けているのは下着にみえるボディスーツ。以前、アニメでも、「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!キャンペーン」というのを実施し、豪華賞品をプレゼントしていた。京都新聞の報道によれば、協力本部も取材に対して「下着ではなくズボンだという設定」などと説明しているという。
ポスターの問題をめぐり、ネット上ではアニメの作風に理解を求める声が上がった。日本維新の会の丸山穂高衆院議員は1日、ツイッターで「今更感とバカバカしさ。ずっと前から言われているように彼女たちが着用しているのはズボン、扶桑皇国(編注:作品に登場する架空の国家)の制服」などとコメントした。
ほかにも、「まあアニメの内容はあっていても、自衛官募集のポスターに見た目としてストパン(注:アニメの愛称)を採用したのがそもそもな間違いだったな...」と今回のアニメの起用を冷ややかにみる声や、「『下着に見えるが実はズボン』というのが、元の作品の作り手と視聴者の間で成り立ってる設定(お約束)だとして、本件は、そもそもその設定やお約束が通用しない"外の世界"の公衆向けのポスターの画像に使ったらどのように受け取られるかという事案ですね」と騒動を冷静にみる向きもあった。