最近の研究では「脳の性差」どうとらえる?
脳の差異に関する情報は、脳科学コメンテイターの黒川伊保子氏が監修した。しかしアプリ公開後、SNSでは懐疑的な見方が少なくない。
東京大学大学院総合文化研究科の四本裕子准教授(認知神経科学)はJ-CASTニュースの取材に、男女の脳の性差について、
「最近の研究では、『男女間には個人差を超えて一般化できるような脳の構造や機能の差はない』という説が有力です。したがって、これは事実だとは言えません」
と前述の記事の根幹となる主張を否定。
「『男女で同じ入力に対する出力に違いがある』ということは否定できませんが、その理由を脳の構造や回路に求めるのは間違っています。『男女がおかれた立場の違い、家庭生活における役割の違い』のほうが、大きな要因なのではないでしょうか?」「他の要因についての言及もせず、安易に『脳科学』に理由を帰属させることは浅慮であると私は考えます」(四本氏)