皇太子さまは2019年2月23日、59歳の誕生日を迎えた。これに先立つ2月21日に東京・元赤坂の東宮御所で記者会見に臨んだ。皇太子さまは5月1日に新天皇への即位を控えており、皇太子としての会見はこれが最後になる見通し。
即位後のことを想像すると「とても厳粛な気持ち」になるとした上で、「国民に常に寄り添い人々とともに喜び、あるいはともに悲しみながら、象徴としての務めを果たしてまいりたいと思います」と述べた。
「人々とともに喜び、あるいはともに悲しみながら、象徴としての務めを...」
天皇陛下が16年8月のビデオメッセージで退位の意向を強く示唆して以降、皇太子さまは「これから私が担うことになる重責」について改めて思いをめぐらせる機会が増え、そのたびに天皇皇后両陛下の「ご苦労とご努力に感謝と尊敬の念」を覚えたという。「象徴」のあり方については、
「これからのことを思うと、とても厳粛な気持ちになりますが、引き続き自己研鑽に勤めながら、過去の天皇のなさりようを心にとどめ、国民を思い、国民のために祈るとともに、両陛下がなさっておられるように、国民に常に寄り添い、人々とともに喜び、あるいはともに悲しみながら、象徴としての務めを果たしてまいりたいと思います」
と述べた。これまでの公務の一例として被災地訪問を挙げ、
「国民の中に入り、国民に寄り添うことを目指し、行く先々で皆さんのお話を聞き、皆さんの置かれている状況や関心、皇室が国民のために何をすべきかなどについて、的確に感じ取れるように、国民と接する機会を広く持つよう、心がけてまいりました」
と言及。こういった活動について「今後とも自分の活動の大きな柱として大切にしていきたい」とした。
皇后としてのご公務「一朝一夕にすべてをこなせるようになるわけではない」
新皇后となる雅子さまは療養生活が続く。皇太子さまは、
「今後は、自身の置かれる立場が変わることで公務も多くなる中、一朝一夕にすべてをこなせるようになるわけではないと思います」
とした上で、
「これからも体調に気を付けながら、回復を目指して更に努力を重ねていくと思いますので、国民の皆様には引き続き回復を温かく見守っていただければと思います」
と理解を求めた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)