漫画「ドラゴンボール」についてのネット上でのアンケートが話題だ。ネット投票サイト「ランキングー!」は2019年2月6日、「ドラゴンボールを実写化するなら悟空はこの人!」というテーマで行ったアンケートの結果を発表する記事を配信。それによると、同アンケートで1位に輝いたのは元SMAPの香取慎吾さん(42)だった。
同サイトを見ると、香取さんに投票したユーザーから寄せられた意見が掲載されている。それによると、
「無邪気で、わんぱく、天真爛漫な印象があるから」
「イケメン過ぎてもイメージと違うと思うので、元気なイメージの香取さんなら似合いそう」
「西遊記でも悟空を演じた慎吾くん、ドラゴンボールでも見てみたいですね」
と、香取さんの人柄やこれまでの役どころを投票の理由としたユーザーの意見が紹介されている。なお、同アンケートは10位までが発表されており、次点となる2位は俳優の菅田将暉さん(25)だった。
ハットリくんから両津勘吉まで
栄えある1位に輝いた香取さんだが、その芸能活動を振り返ってみると、これまでにも映画「NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE」(2004年)や、ドラマ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(2009年・TBS系)、また、同ドラマの映画版である「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE ?勝鬨橋を封鎖せよ!?(2011年)」と、複数の実写化作品を経験していることが分かる。そもそもキャリア最初期に出演した映画からして、SMAP全員がそろいぶみした人気漫画の実写化作品「シュート!」(1994年)だ。
この点を考えると、今回のアンケートで香取さんが1位に輝いたのは、「アニメの実写化の際に、ほかの芸能人に比べて何らかの優位性がある」と、アンケートの回答者に判断された可能性が浮上するのではないだろうか。
そこで、香取さんの実写化における優位性を考えてみよう。真っ先に思いつくのは、前述のアンケートでも指摘されていていた「無邪気で、わんぱく、天真爛漫な印象」「元気なイメージ」がアニメキャラを演じる際に有利なのではないかという点だ。実際に、香取さんが今まで演じてきた実写化映画のキャラクターは、「ハットリくん」「両津勘吉」であり、元気さが売りのキャラだ。また、今回のアンケートの主題も「ドラゴンボールの孫悟空」であり、やはり、元気さが必要なキャラだ。
香取さんはアニメキャラを憑依させる力がある!?
もう一つ、香取さんのこれまでの芸能活動を振り返ってみると、別の角度から香取さんが実写化に強い要素が見えてくる。「慎吾ママ」だ。
慎吾ママとは、バラエティー番組「サタ☆スマ」(フジテレビ系・放送終了)で香取さんが演じたキャラクター。2000年には同名義でシングル「慎吾ママのおはロック」を発表したところ、売り上げ枚数が100万枚を超えたほか、決め台詞の「おっはー」が「新語・流行語大賞」の年間大賞を受賞するなど、香取さんの芸能生活に大きなインパクトをもたらしたキャラだ。
同キャラは設定上は女性であり、男性である香取さんが演じるには当然その部分はネックとなるが、それでも香取さんは慎吾ママになり切って「サタ☆スマ」の人気コーナー「慎吾ママのこっそり朝御飯」に出演し、視聴者のから好評を博した。
同コーナーは、朝ご飯づくりに忙殺される全国のお母さんたちを助けるというコンセプトで実施。「朝、お母さんが目を覚ましたら、そこには慎吾ママがいた」という番組の進行はどこかファンタジー的であり、アニメチックな展開だったと言えるだろう。そんな非日常的な雰囲気の中でも違和感を覚えさせない香取さんには「非現実的なキャラを憑依させる」能力があったのではないか。
翻って、今回のアンケート結果。超人的な能力を持つ「ドラゴンボールの孫悟空」は、仮に実写化されれば香取さんに見事に憑依するのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)