大阪府の松井一郎知事(大阪維新の会代表)と大阪市の吉村洋文市長(維新政調会長)が2019年2月20日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で会見した。
冒頭発言の大半が25年の大阪・関西万博に関するものだったが、記者の関心事のひとつが、政界引退後も活発にツイッターなどで情報発信している前大阪市長の橋下徹氏の動向だ。2人とも、現時点では橋下氏の「政治のスイッチ」は入っていないと答えたが、果たして政界復帰はあるのか。
僕や吉村市長のスイッチを入れる係を...
橋下氏をめぐっては、18年11月に国民民主党の前原誠司元外相、自由党の小沢一郎共同代表と会食し、「野党再編のきっかけになるのでは」といった臆測も広がった。19年1月には『沖縄問題、解決策はこれだ! これで沖縄は再生する。』(朝日出版社)と題した単行本を出版するなど、引き続き政策への関心は高い。
そこで記者から出た質問が、
「最近のテレビのコメントや書かれている本の内容を読むと、私には政治のスイッチが再び入ったように見える。お二人はどういう風に見ているか」
というもの。松井氏は、橋下氏が今でも「日本の社会の様々な現象に対して高い興味と関心を持っているのは事実」だとした上で、
「ただ、彼自身がスイッチが入ったとは僕は思っていません。絶えず僕や吉村市長のスイッチを入れる係をしてくれています。日本の政治家にスイッチが入っていない人が多すぎる、ということです」
などと話した。橋下氏はあくまで後方支援に回っているとの見方だ。
「まともな政治が本当にピンチになったときに...」
吉村氏も「知事と認識は同じ」だとしながら、
「そばで見てて思うんですけど、橋下さんと松井知事との間には強烈な関係があると思ってますから、橋下さんのスイッチを入れるためには松井知事をいじめ倒すことだと思ってます」
と続けた。「松井知事をいじめ倒す」とは「松井知事が批判を受けてピンチに陥る」ことを指しているとみられ、
「まともな政治が本当にピンチになったときにスイッチが入ると思いますが、今はまだ入っていないと思っています」
と説明していた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)