表面上「円満」解約も大坂の心を曇らせるのは...
今回のコーチ解約は、真相は別として表面的は「円満」とされている。だが、今大会の大坂のプレーを見る限り、メンタル面での影響は大きいだろう。阿部氏は「大坂さんが、コーチに対して『長い間ありがとう』というスッキリした気持ちではなく、バイン氏に対して苦々しい思いがあれば、それがマイナス感情となり、無意識の部分を曇らせてしまいます」と分析した。
今大会は世界ランキング1位の女王として初めて臨んだ大会で、追う立場から追われる立場へと環境も大きく変わった。世界中から注目され、対戦相手のすべてが格下となり、試合に負ければメディアからの批判も避けられない。今まで以上に精神的重圧がかかるとみられるが、阿部氏はこれにも言及した。
「気持ち的には追いかける方が楽です。試合に負ければ、スポンサー離れなども気にかかります。選手にとって一番大切なことは、自分が最も信頼でき、尊敬できる技術的なコーチを置くことで、メンタル面を整えることです」と、大坂の今後に関してメンタルの充実を課題にあげた。