レオパレス、あまりに大きな「代償」 株価は半額、費用負担、そして損害賠償も...

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3営業日連続のストップ安

   会社側が初めて不備を認めたのは2018年4月27日。「ゴールドネイル」「ニューゴールドネイル」シリーズのオーナーから、建築確認を受けた図面と実際の施工内容が異なると指摘された。社内で確認したところ、調査した95棟のうち、屋根裏などにあるべき界壁がない物件が86棟あった。

   さらに5月29日には、「ゴールドレジデンス」「ニューシルバーレジデンス」など6シリーズでも、「界壁なし」「界壁の施工不備」が確認されたと発表。ただ、この時点で「業績に与える影響は軽微」との見解を示していた。50億円の特別損失計上を発表したのは8月に入ってからだ。その後10月に20億円、2月に360億円と、特損を積み増した。

   レオパレスは2018年12月末時点で現金預金は892億円(連結)、自己資本は1069億円(自己資本比率35.2%)と十分な水準にあると強調している。だが株式市場は甘くなく、レオパレス株は発表翌日の2月8日から3営業日連続でストップ安。515円から255円へと、瞬く間に半値になった。その後もずるずると下落し、18日には200円まで下がる場面も。全棟調査はなお継続中で、今後も施工不良が出てくる可能性があるほか、オーナーや入居者から損害賠償を求められるのも間違いないだろう。

   ロフトの標準装備、建築から管理までを担う「一括借り上げシステム」、家具・家電付きのマンスリー物件などユニークな取り組みで業界をけん引してきたが、肝心の安全・安心、法令遵守が疎かになっていた。失った代償はあまりに大きい。

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