高画質になると不都合が?
お盆芸全盛期の2017年5月、とあるイベントに出席したアキラさんはお盆芸について、「科学技術の進歩と戦っている」「4Kテレビとか、ハイビジョンカメラでは見ないでほしい」と発言。同様の発言は同年同月に「FLASH」でも行っている。どうやら、撮影技術が進むとアキラさんにとって「非常にまずい事態」が発生するようだ。
現在普及が進められている「4K」や「8K」放送では、1秒間あたりに並べられるコマ数が、従来よりも多くなる。総務省の特設ページによると、現状は1秒間に30コマ(60iの2フィールドを1コマと表現)なのが、最大で120コマに高速化できるという。
コマ数が多ければより細かい動きが撮影できるわけだが、事実、17年11月に放送された「水曜日のダウンタウン」(TBS系)では、アキラさんが1秒間のコマ数が2000コマのハイスピードカメラと「対決」。その結果、スロー再生では画面の一部が黒く塗りつぶされており、アキラさんが完敗する様子が放送されてしまった。
これらの状況を総合すると、「お盆の回転の速さで生まれる残像が、コマ数が細かくなると隠し切れなくなる」ことになり、4K・8Kに耐えられない可能性が浮上する。前述の「科学技術の進歩と戦っている」という発言が、「お盆の回転速度」に言及しているのであるとすれば、まさしく、発言の通りである可能性は高い。また、4K放送を嫌う発言も行っている以上、解像度の向上もまた、アキラさんにとっての敵のようだ。
技術革新が進むにつれ、残念ながらアキラさんは「100%」ではなくなってしまいそうだ。ひるがえって今回好評だったドラマ出演は、アキラさんがお盆芸で戦えなくなってしまった際の新たな本業となりうる可能性を秘めているのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)