「改憲のための外敵」論が韓国では浮上
【13日】安倍首相はこの日も衆院予算委で、謝罪と撤回を求める考えを示し、「極めて遺憾だ」と述べた。産経新聞は社説(主張)で「韓国議長の暴言 直ちに撤回と謝罪をせよ」との見出しで、強く批判した。
韓国メディアでは、KBSテレビが、日本側の反発について、安倍政権が改憲を果たすため、外敵を作って国内を固める思惑がある、といった分析を披露。
【15日】ドイツで日韓外相会談。日本側は文議長発言について、「日本の立場を改めて伝達した」と公表。
【16日】一方、韓国外務省側は河野外相からの抗議はなかったと否定。これに対し河野外相は「(謝罪と撤回の要求は)再三再四、申し上げている」と反論し、混乱が広がっている。
そして18日、先に触れた文議長の「盗人たけだけしい」発言などの動きがあった。さらには、朝鮮日報によると、文議長は「謝罪する考えはない」とし、「謝罪の主体としては、安倍首相が1位、その次の2位が国王(天皇)になる」と指摘した。
日韓関係をめぐっては、韓国最高裁判決で日本企業に賠償を命じた元徴用工訴訟の問題や、韓国海軍の駆逐艦をめぐるレーダー照射問題などで対立が深まるなか、文議長発言問題が加わり、事態は一層複雑化している。