加速するボクサーの海外進出、その魅力とは...
以前に比べ、日本国内でボクシングの世界戦がテレビ中継されることは減少してきた。国内でのテレビ放送がないため、ファイトマネーの多くを占める放映権料が見込めず、日本人の世界王者のファイトマネーは全盛を誇った昭和の時代に比べると減少の傾向にある。ただ、世界的にみると、ペイ・パー・ビュー(PPV)方式が定着している米国などはボクサーが巨額のファイトマネーを獲得する可能性を秘めており、フロイド・メイウェザー・Jrは1試合で100億円ものファイトマネーを手にする。
近年、ボクシングの本場でのファイトを望む選手が増加の傾向にある。日本に比べてより多くのファイトマネーが確約されることも魅力のひとつだが、ステータスもひとつの要因だといえるだろう。日本でテレビ放映される井上尚弥(25)=大橋=もまた、海外志向が強くラスベガスのリングに名声とビッグマネーを求める。ボクサーの海外進出の新しい形で世界を目指す井岡や、マネジャーを持たずに奮闘する中村のように、今後、日本ボクシング界でもこのような形で世界に飛び出していく選手が出現するかもしれない。