桜田がっかり発言で「政権批判」 野党の対決姿勢に「政争の具に使うな!」

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   競泳の池江璃花子選手(18)の白血病公表をうけ、桜田義孝・五輪相が「がっかりしている」と発言し、袋叩きにあっている。ネット上、ワイドショー、そして野党からも。

   ただ、野党幹部が桜田発言への批判に合わせ、「安倍政権の体質」「この6年余りの政治の象徴」と政権批判につなげたことから、ツイッターには「五輪相の発言はどうかと思うが、野党も政争の具に使うな!」などと反発する声も出ている。

  • 枝野幸男氏(左)と玉木雄一郎氏が桜田発言を批判した。
    枝野幸男氏(左)と玉木雄一郎氏が桜田発言を批判した。
  • 枝野幸男氏(左)と玉木雄一郎氏が桜田発言を批判した。

枝野代表「この6年余りの政治の象徴ではないか」

   桜田五輪相が2019年2月12日、池江選手の白血病公表について、

「金メダル候補ですからね。(略)がっかりしております。(略)盛り上がりが若干、下火にならないかなと思って心配してますよね」

と発言。NHKが映像・音声付きで報じるなどしている。

   ネット上で大きな批判の声が巻き起こるなか、国民民主党の玉木雄一郎代表は13日、東京都内であった会合で、桜田発言について、

「まさに命にかかわる病に直面しているときに大臣をされている方がかける言葉がそれなのか」

と疑問を呈し、

「これは今の安倍政権の体質を典型的にあらわしていると思います。罷免を求めたい」

と、安倍政権批判を織り交ぜつつ、厳しい見方を示した。

   立憲民主党の枝野幸男代表も同じ会合で、「何とか完治して頂きたい」というのが、多くの常識的な国民の思いだ、としたうえで

「たいへんな病気で、ここまで頑張ってこられたお嬢さんが本当に苦悩の中にいるところに寄り添えない、この6年余りの政治の象徴ではないか」

   と、2012年12月発足の第2次安倍内閣以降、現在まで続く安倍政権について「この6年余りの政治」との表現で間接的に触れて、桜田発言と「寄り添えない(政治)」を結び付けて批判的に論じた。

桜田大臣は謝罪・撤回も「職務を全うするつもり」

   こうした発言が報じられると、ツイッターには、自身も桜田発言自体は批判しつつも、野党が政権批判と結び付ける姿勢には違和感を表明する意見も相次いだ。

「五輪相の発言はどうかと思うが、野党も政争の具に使うな!」
「桜田五輪相のがっかりは失礼な発言だが、それを政局に利用する野党は不謹慎」

といった調子だ。また、

「この発言を利用して安倍政権を批判する野党は、とても患者に思いを寄せているとは思えない」

と嫌悪感を示す人や、

「大臣の発言は認められない。(略)でもこれがなぜ、野党のいう『安倍政権が悪い』になるのかは分からない」

と疑問を呈する声もあった。

   勿論、桜田発言に対しては批判一色といっていいほどで、

「玉木代表に座布団100枚!(略)桜田を罷免して、安倍晋三内閣は総辞職しろ!」

と政権批判に賛意を示す人もいた。

   なお13日午後の衆院予算委員会では、寺田学氏(無所属、立憲民主党会派)が発言について質問し、桜田大臣は、

「昨日の私の発言の中で、『がっかりしている』『盛り上がりが若干、下火にならないか心配だ』ということにつきましては、配慮を欠いたと思いまして、お詫びをし、撤回をさせて頂きたいと思います」

などとし、「職務を全力で全うするつもりでございます」と答弁した。これを受けて、安倍晋三首相は、

「桜田大臣は、まさに五輪招致においても全力を尽くしてきた一人であります。そうした経験も生かしながら、来年のオリンピック・パラリンピックを成功させるために力を尽くしてもらいたいと考えております」

などと続投させる考えを示した。

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