競泳の池江璃花子選手(18)が自身のツイッターで白血病を公表したのを受け、日本水泳連盟の役員や所属先のコーチが2019年2月12日、都内で緊急会見を開いた。
会見場となった会議場には大勢の報道陣が詰めかけ、来年に控える東京五輪への出場の影響に質問が集中した。
「可能性はゼロではない。精神面でケアできたら」
12日14時の発表を受け、急遽16時からスタートした会見。日本水泳連盟からは青木剛会長、強化担当の上野広治副会長、所属先のルネサンスからは吉田正昭社長と三木二郎コーチがそれぞれ出席した。
池江選手は1月8日から2月10まで、オーストラリアのゴールドコーストで予定されていた合宿に参加。練習中、何度か体調不良を訴えて練習を切り上げ、8日に帰国した。帰国後に病院で検査をしたところ白血病と判明した。本人は入院中だが、「早期の発見ができた」と説明を受けたという。直近のコナミオープンと日本選手権は欠場する。吉田社長は「東京五輪に間に合うかという懸念はあると思うが医師と相談のうえ治療経過をみながら、復帰の時期については改めて報告させていただく」とした。
三木コーチは「今まで見たことのない、肩で呼吸するような場面があった」と合宿での様子を振り返り、「本人の病気に立ち向かう姿勢には頭が下がる。ファンや関係者の皆さまにはあたたかく見守ってほしい」と訴えた。
来年に迫った東京五輪出場への影響について、報道陣からは質問が相次いでいた。三木コーチは、「本人が一番ショックだと思う。病気と闘っていくことも含めて、新たな池江璃花子という選手が強くなって戻ってくると信じている。東京五輪に向け本人が出たかったという気持ちはあるが、可能性はゼロではない。精神面でケアできたら」と答えた。
池江選手との会話の内容について聞かれると、「本人が『早く治して...二郎さんと一緒に練習できること含めて頑張りたい』という気持ちもあったので...。自分自身今から何ができるかということをしっかり考えてやっていきたい」と言葉を詰まらせながらも当時の状況を明かした。
(J-CASTニュース編集部 田中美知生)