フィギュアスケート宇野昌磨選手(21)のメディア対応に称賛の声が集まっている。アメリカで行われていた四大陸選手権で初優勝(男子シングル)し、その帰国直後の空港での出来事だ。
フィギュアの話題ではなく、競泳の池江璃花子選手(18)が白血病を公表したことについて記者から質問を受けると、自身は白血病について「無知」であるとして、「(発言する)権利はない」と冷静な対応を見せたのだ。するとツイッターでは、「素晴らしい受け答え」と感心する反応が相次いだ。一方で質問したメディア側への反発の声も出ている。
「発言できるほど何も知らない」
宇野選手は2019年2月12日夕、凱旋帰国直後に成田空港で報道陣の質問に答えた。優勝の感想については「日本に帰ってきて、優勝と準優勝ではこれだけの違いがあるんだな、と実感させられております」と笑顔で語った。18年の四大陸選手権では準優勝だった。
同年代の池江選手がツイッターで「白血病と診断された」と12日に公表したことについて質問を受けたが、「自分は無知」なので、白血病が何なのかとか、詳しいことは答えられないとして、自身のケガの経験にも触れながら、
「やはり自分が一番つらいことなので、僕がそんな無知な状態で発言できるほど何も知らないし、僕はその(発言する)権利はないと思います」
と述べるにとどめた。こうした発言がテレビなどで報じられると、ツイッターには
「よく言った!って思った」
「素晴らしい受け答えですね」
と、その「極めて冷静」な対応に称賛の声が続出した。池江選手の公表以降、ツイッターなどで一部政治家らからも「激励」が相次ぐなか、
「余計なことを言わない宇野くんは立派です」
といった受け止め方が広がったようだ。一方で、質問をした側へは厳しい声が寄せられており、
「あのタイミングで(略)池江さんの病気について質問するマスコミが酷すぎる」
「(帰国したばかりの宇野選手に聞くのは)質問する内容も相手も間違ってるだろ」
などの指摘が出ている。