離婚に詳しい弁護士に聞くと...
夫にブチ切れた妻への同情は多く、「凄く分かるよコレ」「この夫、夫としての自覚あるのかなぁ」「出産前の奥様ほったらかしはあかんでしょう」「ある程度自分の趣味を我慢するべきだ」といった声が出た。
一方、「ラブライブのせいじゃない」「やっぱり夫の人間性だと思うぞ?」とアニメを擁護する声が上がったほか、妻に対しても、「結婚前に見抜けなかったんだろか」「嫌なものは嫌とはっきり言った方が良い」といった指摘が出ていた。
オタク趣味で夫婦間のトラブルになったケースについて、離婚事情に詳しい海津諭弁護士は2月5日、「あまり聞いたことがありませんね」とJ-CASTニュースの取材に答えた。そのうえで、こうしたケースで離婚するのはハードルが高いと指摘した。
民法770条1項5号で、離婚できる条件として、「婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」とある。結婚相手が離婚に同意しない場合、最終的には裁判で決着することになるが、ラブライブのような趣味について、海津氏は、「『重大な事由』に当たるかどうかは、微妙ですね。相手が頑なに離婚を拒否すると、よほど程度が酷くなければ難しいと思います」と言う。
「例えば、家庭の収支が悪く生活が圧迫されている、相手が借金をしてまで注ぎ込んでいる、大事なときに無理矢理イベントに行っている、などが判断の要素になります。不貞や暴力に比べて程度が明確でないので、グッズが部屋にあふれている写真を撮る、いつ何に出費したかメモを残すなど、いかに酷いか証拠を取ることが大事でしょう」
また、別居が数年続けば、『重大な事由』になる可能性が高まるといい、「5年が目安になるでしょう」と話す。
こうしたトラブルを避けるためのアドバイスとして、海津氏は、こう話す。
「離婚の手続きはけっこう大変ですので、結婚する前に相手をしっかり見極める必要があります。結婚後は、趣味にいくらぐらい使うか、イベントに行く回数はどうするか、などを夫婦でまずは話し合うべきでしょうね」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)