第31回和辻哲郎文化賞が2019年2月4日発表され、「一般部門」が平川新・宮城学院女子大学学長の『戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略』(中央公論新社)、「学術部門」が石川求・首都大学東京大学院教授の『カントと無限判断の世界』(法政大学出版会)と決まった。
平川氏の作品は、2月3日のJ-CAST「BOOKウォッチ」で紹介したばかり。秀吉の朝鮮出兵を世界史的な視野からダイナミックに見直し、日本が戦国時代にスペインの植民地にならなかった理由を多数の史料をもとに解明している。選考委員の山折哲雄氏は、「これまでの常識を根本的に覆す実証的な問題提起」と高く評価している。