「すごく状態のいいものだとすれば、妥当な値段だと思います」
「ストラディバリウスってヤフオクで売るもんなの?」
「マジモンですかな!?」
「出品者何者...」
ストラディバリウスといえば、数億円以上もの値で取り引きされることもある。それだけに、一般の人たちが利用するようなオークションに稀代の名品の名前が出てきたことに驚く声が相次いでいる。
ストラディバリウスを集めた展覧会を18年に東京都内で開いた日本ヴァイオリン(東京都渋谷区)の中澤創太社長は19年2月4日、J-CASTニュースの取材に対し、「写真は本物だと思います」と答えた。
中澤社長によると、イタリアの楽器製作者アントニオ・ストラディバリ(1644~1737年)の作品は、初期、挑戦期、黄金期、晩年期の4期に分かれる。写真のは、通常より大きく作られ、ロングパターンの別名で呼ばれる挑戦期(1690~99年)の作品とみられるとし、「きちんとそのパターンになっていますね」と言う。
8億8000万円という価格については、「本物だとしたら、楽器の状態によるでしょう。写真では分かりにくいですが、すごく状態のいいものだとすれば、妥当な値段だと思います」と話した。
出品者について、中澤社長自身は心当たりがないといい、日本人かどうかも分からず、代理人が出品している可能性もあるのではないかとみている。通常なら、個々に売買され、オークションに出す前に売れてしまうそうだ。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)