サッカー・アジアカップでの敗因を分析したスポーツ紙記事に対し、日本代表DF・槙野智章選手(浦和レッズ)がツイッターで反論するなど波紋が広がっている。
議論を呼んでいるのは、スポーツ報知のウェブ版に掲載された記事だ。2019年2月1日、UAE・アブダビで行われたアジアカップ決勝で、日本代表はカタールに1-3と苦杯をなめさせられ、準優勝に終わった。
「決勝だけを外から見ただけで、この一言で表してほしくない」
記事は、現地で取材にあたった担当記者によるものだ。大会中、「一体感」を重んじる行動が目立った代表チームだが、あえて厳しい「カツ」を入れる人物が不在だったのでは、と分析している。3日付の紙面に掲載されたほか、同じ日の朝にウェブ版でも同内容の記事が配信された。
議論を呼んだのは、その見出し(タイトル)だ。ウェブ版では当初、「仲良し軍団に限界あり「喝」なくして一体感は生まれない...不在だった川島・長谷部・本田の役目」の見出しでこの記事が配信された。ところがこの「仲良し軍団」の言葉に、槙野選手が3日午前、ツイッターで不快感を表明した。
「仲良し軍団?? 決勝だけを外から見ただけで、この一言で表してほしくない。どれだけの団結力があって、どれだけのプレッシャーがある中で選手が闘ってるか。伝わらんのは残念だ 試合中、選手同士で鼓舞しあい、最後まで諦めない姿勢。控えの選手も共に戦った大会。記事みて悔しくなったわ」
本文、紙面には「仲良し軍団」なく...見出し変更
配信先のYahoo!ニュースのコメント欄でも、サッカーライターの清水英斗さんが「このタイミングで『仲良し軍団』というのは、あまりにも強い表現であり、選手へのリスペクトを欠きます」と指摘、一般のサポーターからも批判的な声が少なからず出た。
ただ、清水さんが上記のコメントで言及している通り、「仲良し軍団」という表現は記事本文には存在しない。また、紙面でもやはりこの言葉は使われておらず、ウェブ版独自の見出しとみられる。その後、該当記事の見出しからは「仲良し軍団に限界あり」の見出しが削除されている。