LINEの決済子会社「LINE Pay」(東京都新宿区)が2019年1月29日、19年中に「LINE Pay Visaクレジットカード(仮称)」を発行すると発表した。
目玉となるのは、初年度は年会費無料で、決済額の3%を「LINEポイント」で還元すること。一般的なクレジットカードと比較すると、その破格ぶりが目立つ。
一般的なカードは0.5%~1.0%還元
人気のカードを見比べると、年会費無料の場合は「楽天カード」(1.0%)のように、0.5%~1.0%程度の還元率が一般的だ。かつて「高還元」として注目されていた「リクルートカードプラス」(年会費2160円、現在は新規発行受付終了)ですらも、還元率2.0%にとどまっている。そんな中での3.0%還元は珍しい。
発表を受けて、ツイッターでは驚きまじりで期待する声が出ている。
「速攻で申し込みます」
「これは確実に初日に申込やわ!!」
「すげーことするな。飛びつく人いっぱいおるやろw」
たまったポイントの用途もバリエーション豊かだ。スタンプなどLINEアプリ内での利用に加え、加盟店でのQRコード決済などでも利用できる。またJALのマイルやPonta、nanaco、メトロポイント(東京メトロ)といった他社ポイントにも交換可能。このラインアップが続くなら、使い道に困ることもなさそうだ。
また、支払いと同時に、LINEで決済通知を受け取れるのも特徴だ。LINE Pay社は、これにより「お金を支払ったと感じにくい心配」がなくなるとしているが、それ以外にも、仮に不正使用された場合、いち早く被害に気付けるメリットもある。
「LINE経済圏」に引き込めるかがカギ
LINE Payには、毎月の決済額によってランクが変わる「マイカラー」が導入されている。QRコード決済や、プリペイド形式の「LINE Payカード」では現在、ホワイト(月間決済額9999円まで)、レッド(1万円以上)、ブルー(5万円以上)、グリーン(10万円以上)と4つの「マイカラー」で区別し、ランクに合わせたポイント付与率を定めている。そのため今回のクレジットカードも、決済額で還元率が変わっていく可能性もありそうだ。
なお現時点では、2年目以降の還元率や、年会費については不明だ。アプリ操作だけで「さよなら」できるバーコード決済と違って、クレジットカードの解約は若干複雑とはいえ、早くもツイッターでは1年だけ使う予定だと語る人もいる。
「開始したらソッコー作って1年使い倒す」
「一時的にというか一年間メインカード乗り換えようと思っております」
「年会費無料、3%還元」のインパクトは、確かに強烈。初年度のうちに、いかに金銭面以外のメリットをアピールして、「LINE経済圏」へ取り込めるかがカギとなってきそうだ。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)