カタール代表「国籍変更」疑惑のウラ側 過去には「100万ドルで売った男」も

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過去には「100万ドルで国籍を売った男」も

   カタールに国籍を変更した陸上選手で、世界に最も衝撃を与えたのがケニア出身のサイフ・サイード・シャヒーン(36)。世界選手権3000メートル障害で2連覇し、世界記録保持者でもあるシャヒーンは2003年にケニアからカタールに国籍を変更。当時、シャヒーンは国籍を変えたことでカタールから100万ドルを受け取ったとされ、「100万ドルで国籍を売った男」との悪意ある報道も。シャヒーンは後に、国から100万ドルを受け取った事実はないと否定したが、当時はケニア政府、大統領を巻き込んでの大騒動となった。

   一部ではカタールは潤沢なオイルマネーで他国から選手を「獲得」しているとの批判もあるが、国の代表選手として国際大会の出場機会を求めて国籍を変える選手も少なくない。ケニアのように世界トップクラスがひしめく国では、世界トップの実力がありながらも国の代表から漏れるという悲劇も生まれる。経済的安定とともに確実な代表枠を確保するための手段でもある。

   今回、疑惑が指摘されるFWアルモエズ・アリとDFバッサム・アルラウィは、どのような経緯から国籍を変更したのかは不明だが、陸上ではすでに他国出身のカタール代表選手は一般的になりつつある。スポーツの世界でグローバル化が進むなか起こった今回の代表資格問題。UAEサッカー協会が抗議文を提出したとされるアジアサッカー連盟(AFC)の裁定に注目される。

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