ゆうちょ「限度額倍増」評判が悪い理由 反対意見を押し切ったのは...

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金融庁関係者「自民党に押し切られた」

   全特は参院全国比例区で組織内候補をトップ当選させる自民党最大の集票マシンで、「全特の意を受けた自民党に押し切られた」(金融庁関係者)のだ。

   全国紙5紙は民営化委の提言が出された年末以降、社説(産経は「主張」)で取り上げた。利用者の利便性や郵便局の事務負担の観点から、「確かに利用者や郵便局には利点があるだろう」(朝日2019年1月10日)、「限度額を超えた際の利用者への通知や手続きの説明は、現場の事務負担になっていた。引き上げで軽減が期待できそうだ」(毎日1月15日)など、部分的には評価する。

   だが、民業圧迫、郵政の経営の在り方、民営化の遅れという観点での評価は厳しい。「日本郵政による保有株の放出が進んでいない現状を踏まえれば、郵便貯金のなし崩しの膨張は、政府の信用をてこにした民業圧迫のそしりを免れない」(日経2018年12月23日)、「民営化委も、(ゆうちょ銀は)適切な運用先が少なくなり、マイナス金利も含めた日銀預け金が増加していると指摘し、『その適正化が大きな課題』と述べている」(朝日)、「貯金が拡大すれば、その分、運用リスクも高まる。ただでさえ超低金利時代である。ゆうちょ銀は利回りの高い外国債券などの運用を増やしているが、リスク管理への懸念は拭えない」(産経12月28日)と、問題点を列挙している。

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