2019年1月27日夜に開かれた「嵐」の記者会見。リーダーの大野智さん(38)が提案し、メンバーとの協議を重ねた結果での活動休止であることが明らかになった会見だった。活動休止は20年末であることも発表され、5人が残りの約2年間を全力で駆け抜ける意志を明らかにする場ともなった今回の会見だが、記者からの質問に丁寧に答える5人の姿が実に印象的な会見だった。
そこで、J-CASTニュース編集部は、あるメディアの芸能記者に今回の会見についての分析を聞くべく取材を実施した。
「盛り立てようという雰囲気をひしひしと」
まず、今回の会見での5人の役割分担について聞いてみると、大野さんと二宮和也さん(35)について、以下のように分析してくれた。
「今回の会見ですが、5人の仲の良さが目立った会見だったと思います。リーダーである大野さんを、残りの4人が盛り立てようという雰囲気をひしひしと感じました。実際、記者からの質問には、まず概要を大野さんが話し、足りない箇所をほかのメンバーが補うという場面が多かったです。活動休止を思い立ったのが大野さんですから、大野さんの発言の機会が多くなるのは当然ですが、普段の会見ではもう少し二宮さんにイニシアチブがあることが多いので、そこは驚きました」
相葉雅紀さん(36)、松本潤さん(35)、櫻井翔さん(37)からの合いの手も絶妙だったという。
「一方で、相葉さんは『初めてリーダーから(活動休止の提案を)聞いたときは、ひっくり返りましたね』という大げさな表現をしていましたが、コミカルな要素は相葉さんが担当することが多いので、これはいつも通りという感じでした。また、松本さんは、活動休止期間は未定とする大野さんに、『決まってないでしょ? 決まってるなら教えて!』とツッコむなど要所要所で発言。また、櫻井さんは『無責任かというご指摘に関しましては、我々からの誠意は2年近くかけて感謝の思いを伝えていく期間を設定しました。これは我々の誠意です』と、4人の発言をまとめる役割を果たしていたのもいつも通りでした。5人がそれぞれの役割を100%果たしていた会見だったと思います」
活動休止は「永久」になってしまうのか
また、活動休止の意思決定の際には、会見での言葉の通り争いはなかったとの見方を示した。
「活動休止を提案した大野さんについて二宮さんが、『もしリーダーが悪者に見えるのであれば、それは我々の力不足です』と話していましたが、嵐は意思決定の際に多数決になって3対2や4対1の状況になったとしても、少数派が納得した上で議論を終わらせると言われています。そして、どうしても少数派が納得しない場合は、意思決定そのものを中止するとのこと。まさに、平和な合議制で決定したと見て良いでしょう」
最後に、嵐の活動休止は「永久」なのかどうかについても聞いてみた。
「結成30周年記念など、メモリアルイヤーとでもいうべき年だけ活動するということはあるかもしれません。また、カウントダウンコンサートの時に『嵐』として出てくる可能性は消滅していないでしょう。また、ジャニーズは今、『King & Prince』を含めて後ろがややつっかえ気味で、玉切れとは逆の状況です。なので、嵐が活動を休止することで後進に道を譲る意味もあるでしょう。併せて、滝沢秀明さんの子会社社長への就任と重なったことは、ジャニーズ事務所の若返りを象徴しているのではないでしょうか」
ジャニーズ事務所が新たな時代を迎えようとしているその瞬間を、我々は目の当たりにしているのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)