「1億円以上もらってどうするんだ」(経済同友会の代表幹事)
国際市場で見れば、数十億円も珍しくない高額報酬が人材確保には不可欠という事情はあるが、日本は日本流の手法が必要だという声も少なくない。経済同友会の小林喜光代表幹事(三菱ケミカルホールディングス会長)は「(報酬を)1億円以上もらってどうするんだ」とも述べている(2018年12月18日の会見)。
報酬の額もさることながら、より問題なのはガバナンス(企業統治)の仕組みだという指摘も広がっている。企業事情に詳しい専門家は「ゴーン氏の場合もそうだと思うが、経営者に能力がなければ、1年でも2年でもクビにできたり、成果をきちんとチェックする仕組みが不可欠だ」と強調。漫然と高額報酬を支払うのではなく、報酬の根拠を示す、あるいは成果が出なければ責任を問うといった対応の必要を指摘する。