2019年1月23日に放送された、TBS系番組「犯人に告ぐ!盗聴盗撮 怒りの追跡バスターズ第6弾」内の「300万円借金を踏み倒した『元有名芸人』は誰?」という内容が、SNS上で大きな話題となっている。
番組は「盗聴、盗撮」を追う内容や「サギ逮捕」など、多岐にわたった。中でも強烈だったのが「300万円借金を踏み倒した『元有名芸人』スズキ(仮名)」というものだ。
芸人なのに「格闘技イベントに出て、勝てば300万円」
話を要約すると、以下のようになる。
被害者は2014年9月、友人と2人で都内のカラオケ・バーへ入店した。そこで働いていたのが、当時、テレビ等で人気が出始めていたスズキという男だった。被害者が社長を目指していると知ると、スズキの態度が豹変。いきなりヨイショを始め、大物芸人の名前をチラつかせながら、被害者と携帯番号を交換したという。
数日後、被害者の元に、スズキから電話連絡があった。「闇金」に300万円の借金があり、その返済期限が今日だが、家族も知り合いも貸してくれないという。大晦日の格闘技イベントにシークレットゲストとして出場予定で、勝てば300万円、負けても150万円のファイトマネーが入るため、「返す当てはあります」とうそぶいたという。
当時、被害者は起業しようとしていたが、スズキは、その金を目当てにしていたようだ。 まだ1回しか会っていなかったが、人のいい被害者は、「金銭消費貸借契約書」に押印の上、スズキに300万円を貸した。
そして大晦日。被害者がテレビで格闘技イベントを見ようとしたところ、スズキ本人の登場はおろか、そもそもそんなイベントすら存在しなかった。返済期限を過ぎても、スズキはのらりくらりとはぐらかし、ついには電話もつながらなくなった。そして3年半、ただの1円の返済もなかったという。
一連の顛末を聞いて、司会を務めた坂上忍さんも、
「(2016年から続いている)この番組始まって以来かな、ここまでムカついたの」
と怒りをあらわにした。
番組ではスズキが現在、贅沢三昧であることも伝え、坂上さんを中心としたチームが、徹底的に追いつめていった。
SNSでは「特定」が進む
番組ではいくつか特徴が紹介されていたため、SNS上ではスズキの「特定」が進み、名前があがった人物のウィキペディア項目にも「追記」が後を絶たない状況だ。
また放送では、スズキが被害者とは別の人物と、新たな借金の書面を交わす場面も流されていたが、あまりにも鮮明に映っていることを挙げて、
「外から映しやすいように書類を持っている感じやん。ヤラセ臭い」
といった指摘も出ている。これに対してJ-CASTニュースは、TBS宣伝部を取材したが、
「プロデューサーと相談したところ、番組に関する内容に関しましては、お答えを一切差し控えたい」
というコメントが返ってきた。