メジャーリーグのマリナーズがイチロー外野手(45)とマイナー契約で合意したと、2019年1月23日(日本時間24日)、複数の米メディアが伝えた。報道によると、メジャー昇格後の年俸は75万ドル(約8200万円)という。イチローは2月のアリゾナ州で行われるキャンプに招待選手として参加する見込み。
レジェンドの復帰の報は、全米の野球ファンから盛大な祝福を受けた。MLB公式インスタグラムがアップした「報道ではマイナー契約でイチローがマリナーズに復帰する」との速報には、ファンから次々とイチローの復帰を祝うコメントが寄せられた。米メディアはイチローの復帰を好意的にとらえるものが多くみられたが、一方でイチローの現役復帰に否定的な意見もある。
イチローの復帰に米メディアで賛否
地元メディア「ESPNシアトル」の1月21日付けコラムでジム・ムーア氏が「イチローは50歳までプレーしたいと言っている。マリナーズのジェリー・ディポトGMは、イチローが最初の2試合の後もマリナーズでプレーする可能性を排除していない。私には理解できない」と現役復帰に厳しい見解を示している。
マリナーズは開幕シリーズで3月20日、21日に日本でアスレチックスと対戦する。通常、メジャーリーグのロースターは25人だが、日本の開幕シリーズではこの枠が3つ増え、28人がロースター入りする。この増枠にイチローが入ることが確実視されており、日本での開幕2連戦に出場する可能性が濃厚だ。
日本での開幕戦では「特別枠」での出場が見込まれるが、米国に戻ってからはいばらの道が待ち受ける。メジャーリーグの元球団職員は、イチローのメジャー復帰について「非常に厳しい」と断言する。
メジャーのキャンプは通常、2月中旬に始まる。まずは投手と捕手がキャンプインし、1週間程度遅れて野手がキャンプに入る。実践で仕上げるメジャーは、2月下旬にオープン戦が開始され、野手のチーム練習は1週間程度。約10カ月、実践から遠ざかってきたイチローは、短期間のチーム練習とオープン戦で実戦感覚を取り戻さなければならない。