テニスの大坂なおみ選手(21)をアニメにした日清食品のCMについて、米ニューヨーク・タイムズ紙が「肌が白いと日本で批判されている」と指摘し、同紙の取材に対し、日清食品は配慮が不十分だったと謝罪したと報じた。
白人のように描くことはホワイトウォッシュと海外で呼ばれているが、日清では、「そのような意図はない」とJ-CASTニュースの取材に答えたうえで、騒動を受けてCMの公開を停止することを明らかにした。
「ハーフの人たちは不十分だと言っているのに等しい」
このCMは、テニプリの愛称で呼ばれる人気漫画「テニスの王子様」とコラボし、大坂選手が同じ日清所属の錦織圭選手(29)とともに、テニプリのキャラたちと対戦しながら、4大大会のグランドスラムに挑むというストーリーになっている。
特設サイト上で2019年1月11日、「修行開始篇」の動画がアップされ、続いて14日には、「いざ、グランドスラム篇」が出た。CMを見ると、大坂選手は、錦織選手とほぼ同じような肌の色で描かれ、その多くが白っぽくなっている。
その後、16日になって、ハフィントンポスト日本版の記事で、CMの大坂選手キャラはホワイトウォッシュではないかと批判も出ていると報じられ、「その意図はなく、大坂選手側にも確認済みだ」とする内容の日清のコメントも載せられた。
そして、今度は、ニューヨーク・タイムズが22日、「薄い色の肌で大坂選手を描いた広告への反発が起きて謝罪」のタイトルでサイト上に英文記事をアップした。
記事では、CMが公開されると、大坂選手のファンらから、とても失望したとする声が出ているとし、「ハーフと呼ばれる人たちがその肌のままでは不十分だと言っているのに等しい」などとする日本在住の黒人作家、バイエ・マクニールさんのコメントも紹介された。