昨2018年9月に芸能界を引退した安室奈美恵さん(41)。19年1月20日夜にはNHKで、「平成史スクープドキュメント 第4回 『安室奈美恵 最後の告白』」が放送され大反響を呼ぶなど、いまだに多くの人の関心を集めている。そんな安室さんを騙る「怪メール」を受信したとする声が、ツイッター上に相次いで上がっている。
怪メール受信の声が上がり始めたのは20日の朝頃から。ツイッターのとあるユーザーがアップしたのはメールの受信画面のキャプチャー画像で、そこには、
「マネージャーには内緒なのでここから連絡してください」
「自分の今の人生に満足していなくて...」
との思わせぶりな文言と共に、FacebookのURLと称する文字列が表示されている。差出人の欄に目をやると、「安室奈美恵」とのが表示あるのだが、メールの体裁は、見るからに迷惑メールの類(たぐい)だ。それにしても、なぜこの時期に「怪メール」の受信報告が相次ぐようになったのか。
怪メール受信の声が続々
同様の報告は時間を追うごとに増加。21日には、「LINEやってますか?」「最近ストレス溜まってばかりなんです」と、「LINE連絡先」と称する文字列が表示されたメールが来たとする画像や、「うまくいかないことが多くて病んでます」「よかったらお電話もらえますか?」と、電話を要求しているにもかかわらず、やはり謎の文字列が書かれたメールの画像をアップするツイッターのユーザーが続出した。J-CASTニュース編集部はこれら、「安室奈美恵さんを騙るメールが届いた」とする報告を行った複数のユーザーに対し取材を行い、回答を得た。
21日の夕方には、とあるユーザーのところに「LINE連絡先」との謎の文字列を含んだメールが来たとのことで、「情報を抜き取られないように」との思いから、何もせず当該メールを削除したという。また、22日の午後に、やはり「LINE連絡先」と称する文字列を含んだメールを受信したというユーザーも、「この手のメールはすぐに削除しています」と、やはり、同様の対応をしたことを明かしてくれた。
わざわざ安室さんを騙るその理由とは
メールの体裁からして、フィッシング詐欺などの迷惑メールであることは明らかだが、気になるのは「なぜ安室奈美恵さんを騙るのか」という点。やはり、20日に安室さんの特集がNHKで放送され、「7年前に声帯を壊した」などの苦悩を本人が明かして注目を集めたことから、この時期を狙って送信したとみるのが自然だろう。
また、「誰が」「何のために」行っているかだが、2013年には女優の前田敦子さんを騙った迷惑メールを送信していたとして、東京都新宿区の悪徳業者の元役員らが逮捕されたことがニュースになった。事前に前田さんの握手会のスケジュールを把握した上で、「握手会が終わりました。あなたにしか相談できないことがあるので、メールを下さい」というメールを送るという手の込んだもので、出会い系サイトに引き込もうとするものだった。今回の安室さんを騙るメールもそのような効果を期待するものである可能性がある。
引退後も絶大な人気を誇る安室さんだけに、その名前が利用されてしまったようだ。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)